シンポジウム発表の要旨(姜):

単一発火型のある種の錐体細胞において、高頻度律動性バースト発火が誘引されることが示されてきた(Kang & Kayano, 1994; Steriade et al., 1998; Brumberg & McCormick, 1998)。こうした高頻度律動性バースト発火は、認知や短期記憶の再現に際して発現する g-band 脳波の生成に深く関与すると考えられている。高頻度律動性バースト発火の発現には、脱分極性スパイク後電位 (DAP) の増強が関与することが示唆されたので、DAP のイオン機序及びその増強機構について調べた。その結果、DAP はCa2+ 依存性カチオン電流により担われており、CICRやIICR による細胞内Ca2+ 濃度の上昇に伴って活性化されるCaM KII の働きにより、 DAP が増強されることが見出された。また、DAP の増強は、K+ 電流の抑圧下では、律動性を示さないバースト後発射を誘発した。


関連する文献:

1. Kang, Y. (1995) Differential paired pulse depression between non-NMDA and NMDA currents in pyramidal cells of rat frontal cortex. J. Neuroscience 15: 8268-8280.

2. Kang, Y & Kayano, F.(1994) Electrophysiological and morphological characteristics of layer VI pyramidal cells in the cat motor cortex. Journal of Neurophysiology 72: 578-591.

3. Kang, Y., Kaneko, T., Ohishi, H., Endo, K. & Araki, T. (1994) Spatio-temporally differential inhibition of pyramidal cells in the cat motor cortex. Journal of Neurophysiology 71: 280-293


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