シンポジウム発表の要旨(深井):

 近年、神経ネットワークが示す40Hzの同期振動活動が注目されている。モデルの立場からも、同期振動を生成する神経機構や、それが果たす機能的役割などについて、多数の論文が発表されてきた。例えば、視覚野では自律的に40Hzのバースト発火を示すChattering cellと呼ばれる神経細胞が見つかっており、このような神経細胞が回路全体を駆動することで40Hzの同期振動が生ずるとする考えがあるが、単細胞レベルでの振動生成機構などがモデルにより研究されてきた。また海馬や大脳皮質での同期発火は興奮性細胞間の結合によるものと従来は考えられて来たが、最近はむしろ抑制性介在細胞間の結合による同期機構が注目されている。これらの理論的話題を紹介しながら、同期活動が果たすであろう機能について、ダイナミックな情報統合の可能性や、確率的共鳴を利用したサンプリングと信号伝達という私自身の考えなどを交えて議論したい。


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